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2004年10月17日

●「感染」と「予言」、見てきました。



感染 プレミアム・エディション
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売り上げランキング: 10,221
おすすめ度の平均: 2.62
2 病院が舞台・・けれどこれは・・・?
4 ホラー+グロさ=○
2 思わせぶりな映画でした



予言 プレミアム・エディション
ジェネオン エンタテインメント (2005/04/01)
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おすすめ度の平均: 3.43
4 絵の具を全部混ぜると灰色になる
5 ホラー映画で泣けました!!
4 伝説的な漫画の映画化



ホラー映画大好きなんです!
もう心底震えてガクガクブルブルなホラー映画を見るのが好きで好きで大好きで、レンタルビデオでDVDで劇場公開でもう、洋画も邦画も問うことなく、ホラー映画と聞いたら見ずにはいられず、その結果、かなりの高確率で期待はずれでガックリ来た経験には枚挙にいとまがないくらい好きなのです。


今回はもうね、俺の好きな監督たちがタッグを組んで世界を相手に日本のホラー見せつけたるでぇと気合いをいれて作られたプロジェクトの作品なわけで、ホラー映画好き、とくに日本のドロドロ湿ったホラーが大好きな俺にとってはまさにドリームプロジェクトでありまして、その第一弾である、この「感染」と「予言」を見ずして、一体何を見るのかと、そういうわけであります。


そして、ホラー映画を語るとき、この友人を忘れることは出来ないということで、いつもリアルな心霊スポット巡りに連れて行ってくれるシルビア君と二人で見に行ってきました。
俺の中ではシルビア君最強というか、シルビアに乗ってるからシルビア君という安直極まりない呼び名で大変失礼しているわけでありますが、当然、心霊スポット巡りをするくらいだからホラー映画大好きなわけで、俺とシルビア君が集まれば、最近なんかコワイ映画あった? となるのは当たり前でありまして、この映画を見に行く前にもデスネ、2時間ほど焼き肉屋でホラー映画談義に花を咲かせて、気合いを入れて興奮高めて見る体勢はバッチリという、完全武装で映画館に向かったわけであります。


で、とりあえず率直な感想なんだけども……

感染と予言、どちらもね、悪くないと思います。
決してつまらないってことはないし、この手の作品が好きだったら、期待はずれでガックリしょぼんぬってことは無いんじゃないかなぁ?
ただ、どちらの作品にも突き抜けたナニカがあるわけじゃないので、良くも悪くも佳作であって、傑作とまでは言えないと思います。
ただね、ハッキリ言いますと、上映時間は二つあわせて4時間近くあるわけですよ。
ホラーに限らず、映画って集中して見たいわけじゃないですか。
そんでもって面白い作品だったら、なおさら集中するわけじゃないですか。
そうなるとね、疲れるんですよねぇ。
もう一本目の感染を見終わった時点でかなり集中力が失われちゃってて、二本目の予言の最初のころはもうね、グダグダだったのが自分でもよく分かりました。
確かに、一本分のお値段で二本見れるというお得感は強いものの、個人的にはどちらも充分、単品で上映されても問題ないクォリティはあると思うので、一本ずつの上映にしてほしかったなぁと思いました。

昔は朝から映画館に居座って、4本くらいハシゴで見てたりして、映画館の人とも仲良くなったりしてたんですけど、さすがに歳かねぇ、集中力が続かないのは、ちょっと老化を感じちゃいましたねぇ。

以下、一本ずつ、映画の感想を詳細に書いていきたいと思います。
これから映画を見る予定の人は、かなりネタバレも含まれるので、読まない方がいいと思います。

では、まず「感染」から。

この感染ねぇ、実を言うと、期待していなかったというか、見るのが怖かったんですよ。
何でかって言いますと、原案が君塚良一で、監督が落合正幸というコンビだからなんですね。
このコンビを聞いて思い出すのは「パラサイト・イブ」で、俺を邦画嫌いに追い込んだ映画だったからです。
そんなわけで、ほとんど期待せずに、むしろ「デビルマン」の再来かと不安になりながら見ていたんですが、見事に裏切られて良かったと思います。
つぶれかけた病院が舞台なんだけど、もうずっとね、画面を闇が支配していて、その空間を見ているだけで締め付けられるような緊張感が漂っていました。
これはまさに演出の勝利で、物語以前から、恐怖という感情がビシビシ刺激されまくりでした。
ただ、ハリウッドでのリメイクを意識しているのか、舞台そのものが日本離れしていて、むしろ洋画に出てくるようなセットの連続でした。
で、脚本に関しても、多少の無駄は感じつつも、登場人物たちが場をしのごうとあがけばあがくほど、悪い方向に落ちていくという、見事な落とし方。
登場人物たちが良かれと思ってやることが地獄への通り道というね、脚本の基本にのっとった、このあたりの手法に関してはお見事と言えるんじゃないかと思います。
ただ、事件の核である、謎の病原菌、そしてその病原菌に感染した人間の身体が溶けるという話、そして溶けたはずなのに動き出して病院内をさまよう人間の存在など、これらが非常に曖昧で、間接的な表現で観客の心をひきつけるまでは良かったのですが……
いかんせん、最後まで、謎のまま終わりにされてしまいました。
このあたりをね、もっとキチンと描くべきだったんじゃないかなぁ。
謎のまま終わりにされたんでは、ものすごく肩すかしを食ったように感じますし、結局、佐藤浩市の妄想だったのかってことにされちゃいますし。
でも、その佐藤浩市も最後は溶けているわけで、じゃああれは妄想なのか現実なのか、ハッキリ言って分からない。
観客をひきつけるという意味では、途中までものすごく上手に誘導してくれたのに、あの終わり方じゃもったいない。
「呪怨」や「リング」のラストみたいに、インパクトのあるナニカが欲しかったし、そういう直接的な表現を使わなかったことが、監督の逃げみたいにも思えました。
直接的な表現ってのはなにも、貞子もどきを新しく作れってことじゃないですよ、もちろん。
風呂敷を広げるまでは、ものすごく面白くて、画面に釘付けにされたんですけど、最後ね、本当に最後のたたみ方がもったいなくって、途中までは傑作の匂いがプンプンしてたのに、あーあって感じで終わっちゃいました。
本当にもったいない。
もう一発ぶちかましてくれれば、「呪怨」や「リング」のように記憶に残る大傑作になったかもしれないのに。
ポカーンとさせて終わりにはしてほしくなかったです。

んでは、続いて「予言」の感想。
こっちは全体的にはソツなくまとめていたと思うし、脚本に関してはまさに基本に忠実に作られたという印象がすごく強い作品でした。
ただ、脚本自体はそれほど珍しい話ではなかったにも関わらず、見ている人間をグイグイ引き込んでいくのはもうね、主演の三上博史の鬼気迫る演技。
もうね、ただただ三上博史の才能によって見せられる映画だったと思います。
ただ呼吸をしているだけで、ただ目を動かすだけで、ただ何かを考えているだけで、そういう沈黙の演技がここまで鬼気迫って見えるのは、やはり三上博史だからこそですよね。
もしも、これが三上博史などの実力派ではなく、デビルマンのバカ二人にやらせていたとしたら、子を思う父親の感情がこれほど強く感じられないでしょうし、なによりバカじゃねーの? と冷めてしまう部分だってありました。
途中、中だるみのシーンもあって、そういう処は確かに退屈ではあったのですが、クライマックスにかけてのハイスピードな展開、そして迎えるラスト。
文句なしに、ラストで感動出来ました。
運命に逆らい、自ら運命を選ぶ、そういうテーマから考えると、あのラストは本当に見事なものだったと思います。
子を思う父親の愛情、これがビシビシ画面から伝わってきたし、なにより恐怖新聞に負けまいとする男の意地、人間としての尊厳、運命に立ち向かおうとする勇気、もう充分に三上博史から伝わってきました。
この作品を日本版ファイナルディスティネーションだという声もあるようですが、個人的にはそんな風には感じなかったですねぇ。
むしろ、鋼の錬金術師を思い出しちゃいましたよ。
世の中、等価交換なんだなぁって。
ただまぁ、物語的には綺麗にまとまって、ラストも納得の展開ではあったのですが、ちょっと長すぎると思いました。
もう少し短くまとめて、テンポ良く展開していってくれると、さらにラストが盛り上がったんじゃないかと思います。
最初と最後はすごく良かったんですが、途中がとにかくタルくなっちゃって……
やっぱり、こっちも傑作と呼ぶにはもう一歩、惜しいですね。

そんなわけで、二作品とも、決して悪い作品ではなかったと思います。
ただ、どちらの作品ももう一歩って感じでしょうか。
とくに感染。
もうちょっと練り込んで、ラストシーンをもっと盛り上げて欲しかったなぁと思いました。

どちらの作品もハリウッドでのリメイクを意識してか、洋画的な演出が多かったように感じました。
誰が監督するかは知りませんが、とりあえずハリウッド版も期待して待っています。

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