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2004年04月08日

●日本のゲーム業界について、なんとなく思うこと。

みんなで応援してあげよう!
(特に意味は無いんだけど、今回はファンレター形式でお送りしております)
初めまして、岡本様。
私はストリートファイター2でアーケードゲームの面白さに目覚めた25歳のPOOという者です。
日々の糧はオフィスワークをやりくりしながら得ていますが、やはり若い頃に見た「ゲームを作りたい!」という夢は今でもたまに、脳裏をよぎることがあります。

ゲーム会社への就職は、高校卒業後にいくつかチャレンジしてみましたが、見事に玉砕。それ以降、ゲーム会社への就職は考えることさえしていませんでした。
しかし、イチゲーマーとして、現状のゲーム業界に対して、わずかながらの憂慮を感じています。
今のゲーム業界――特にコンシューマー業界は、ハードウェアの性能の高さと、ゲームの重厚長大化にともない、莫大な開発費が必要になりました。
莫大な開発費の結果、損益分岐点が高いハードルのように存在し、十分なマーケティングをしても生き残ることさえ難しい業界になりました。
皮肉なことに、アーケードゲームの劣化コピーをヨシとせずに、コンシューマーゲームを進化させ続けてきたことがアーケードゲームの衰退につながり、テレビゲーム市場の縮小にもつながりました。
同時に、コンシューマーゲームの潜在的顧客の計算やユーザーに向けたゲーム内容の告知なども、マスメディアに頼る以外、出来なくなってしまったと思うのです。

マスメディアへの依存性が以前よりも増した結果、ゲーム制作全体における本質的な制作費が削られることにもつながっているのではないかと思うのです。

一定のレベルで情報分析や操作が成功すれば、販売数は引き上げられると思います。
しかし、現在のゲーム業界を支配するイメージ戦略至上主義では、本質的なゲーム部分が非常に脆弱なものになっているのではないかと思うのです。
全体としてみれば単なる開発費であっても、その内訳における広告費は増大の一途を辿り、昔のようにゲーム開発>広告費では無くなっていると思うのです。

そうなると、面白そうだというイメージ戦略に成功した商品というのは、商業的には成功するでしょうが、その後に続く顧客獲得にはつながらず、結果として、少しずつ業界全体を蝕んでいくことになると思うのです。
プレステからプレステ2への移行というのは、言ってみればアーケードからコンシューマへの移行期と言っても過言では無いと思うのです。
アーケードゲームのクォリティは、プレステ以前のコンシューマでは再現不可能だったために真の意味で本物がプレイしたければアーケードに行かざるえませんでした。
しかし、プレステ2になると、もはや大半のアーケードゲームと遜色ないクォリティのゲームが家庭で楽しめるために、アーケードに行く人間は徐々に減り、現在のように衰退しました。
しかし、これは前述したようにゲーム業界がマスメディアへの依存体質を高めるだけでなく、ゲームを練り込むという作業が非常に難しくなったと言ってもいいと思うのです。
プレステ2に面白いゲームが無いという話をよく聞きますが、これは懐古主義と言い切ってしまえるものではなく、やはり以前に比べてアーケードで鍛えられたゲームが少なくなってしまったことも関係があるでしょう。

私はゲーム業界に関わったことがありませんので、外側から眺めていることだけしか出来ませんでしたが、このままの状態でゲーム業界が進んでいけば、自ずとハリウッド化は免れないわけで、そうなると資金繰りのしやすいアメリカなど海外勢が一気に勢力を伸ばすのはもはや必然の理だと思っています。
一時期、高騰するゲーム制作費を従来とは違う手法で回収しようと、ときメモファンドなるものが設立され、業界の注目を集めたことは記憶に新しいと思います。
ですが、ハリウッドの映画ファンドを意識したときメモファンドは、結果として本質的なゲーム制作に失敗し、最終的にはパブリッシャーであるコナミが肩代わりする形で、出資者への償還が行われたと言われており、結果としては失敗だったと思います。
しかし、日本では非常に挑戦的な資金繰りであったことは間違いなく、少しでも成功していたら、日本でもゲームファンドという芽が伸びたんじゃないかと思います。
ですが、ときメモファンドの失敗以降、野心的な金融政策を打ち出してくる企業はなく、ゲーム制作の形は旧態然としたものに収まってしまい、業界全体の閉塞感は日に日に高まっているように感じるのです。
個人的には、ゲームファンドの早期確立は、若手育成や業界の活性化を考えれば必要なことだと思います。

このような閉塞感漂う日本のゲーム市場でも、希望が無いわけでは無いと思うのです。
それはDOCOMOに代表される携帯電話の存在です。
日本の携帯電話を代表する大手三社の携帯電話契約数は総数約7000万。
もちろん、この全てがゲーム可能ではないわけですし、企業契約など純粋に個人が自由に操れる端末が全てでもありません。
しかし、それでも膨大な数のゲームマシンがちまたにあふれているのは間違いないわけで、それは過去に類をみないほどの潜在的ユーザー数が存在しているわけです。
過去、ファミコン、プレステ、ゲームボーイと、多数のマシンが業界一位として君臨してきましたが、もはやコンシューマーゲーム機は、業界一位ではあり得ないのです。
アーケードからコンシューマへ移行したように、これから起こるのはゲームマシンから携帯電話へ、テレビゲームのウェイトが移行していくことになると思うのです。
携帯電話に搭載されているゲーム機能は、たとえばJAVAであったり、FLASHであったりするわけで、開発する側から考えても開発環境に対する投資が少なくてすみます。
そうなると、開発費全体に対する広告費用が高まっていっても、本質的なゲーム部分にかけられる費用まで削ることなく、作り込むことが出来ると思うのです。
同時に、基本的に携帯電話のゲーム機というのは、ネットワークゲームの利点も内包いていると思います。
パッケージ売りされているコンシューマーゲーム機で、バグなどが発売後に発覚してしまった場合、回収費用に莫大な金額が必要ですが、オンラインで更新出来るわけですから、ユーザーには無償ダウンロードを実施すれば回収費用を抑えることも出来ると思います。
不具合の修正だけでなく、ユーザーの意見を取り入れたバージョンアップなども、旧来よりも遙かにやりやすくなるでしょう。
特に、今後はパケットフリーの時代が当たり前となり、データ回線の高速化とあいなって、以前よりずっと簡単にソフトウェアの更新が可能になるわけです。
携帯電話と常時接続の組み合わせは非常に魅力的なものを内包しているように思います。
過去のアーケードからコンシューマへの移植のように、ユーザーの意見を取り入れ、練り込んでいくことが可能になるのではないかと思うのです。

このように大きな転換点にあって、岡本様のように冒険をするという意気込みをもった経営者の元で働けたら、非常に楽しいことだと思います。
私の想像もつかない方法で、ぜひ日本のゲーム業界に蔓延する閉塞感を、打破してください。
そのためには岡本様、あなたしかいないと思うのです。

長々と、本当にありがとうございました。
元リュウ使いとして、岡本様の未来が輝いていることを祈っております。

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